「皆様……。それぞれの五年間を誇りに思ってください。
学びは無駄ではありませんでした」
選ばれなかった者にも、香姫として果たせる務めがある。
神殿は変わらず共にある――。
温柑橘香とともに届く言葉が、
失意の中で次の道を探す香姫たちを支える初登場です。
初登場紹介|大序章
レナート
「十二神の朗誦」
〈白石の冷気、蓮香の厳しさ、苺の香は揺れて苦く甘く〉
聖女候補の選別が終わった朝。
選ばれた五十人が香煙の回廊へ進む一方、
名を呼ばれなかった五十人は大広間に残されました。
温柑橘香をやわらかく広げ、
失意の中にいる香姫たちへ言葉を届けたのが、
神殿の内務部(環務の座)・聖務院長レナートでした。
神殿・聖務院の記録
レナート
物語開始時点|大序章「十二神の朗誦」
選ばれた喜びと、選ばれなかった痛みが大広間を二つに分けました。 レナートは去っていく列ではなく、残された香姫たちの側へ言葉を届けます。 結果によって、五年間の学びまで失われることはないと伝えました。
それぞれの五年間へ
この朝をつなぐもの
十二神の朗誦
椿静月一日
紫陽陽(九刻)
温柑橘香
百人から五十人へ
残された香姫たち
五年間の学び
それぞれの役目
「神殿は変わらず、皆様と共にあります」