「神々の御心に従い、この地を照らす光となれ」
国が待ち続けた聖女の希望を、
選ばれた五十人の香へ託す言葉。
「今年こそ」と繰り返す声には、長い空白の重さが滲みます。
初登場紹介|大序章
王座と継星、その両翼
「三夜の告知」
〈王座の沈香、継紅の白檀、知と武の香〉
この頁の人物カシウス/アルディス/クレヴァン/イリオス/ヴァルド
椿静月一日、三夜の儀式が告げられる高位拝殿。
宰黒の衣をまとったカシウス王と、その背後に立つ継紅の王太子。
アルディスの左右には、知星クレヴァンと武星イリオスが控えます。
王座と次代の王権が五十人の聖女候補を見守るなか、
聖女選定局長ヴァルドが三夜の儀式を告げる場面です。
王権・第31代国王の記録
カシウス
物語開始時点|大序章「三夜の告知」
王の香が近づくと、肌がひやりとし、拝殿の光まで弱まったように感じられます。 カシウスは二十三年の聖女不在を語り、五十人へ希望を負わせます。 黄金沈香の重さに、王としての威厳と長く待ち続けた焦燥が重なります。
二十三年の沈黙の先へ
王権・継星の記録
アルディス
物語開始時点|大序章「三夜の告知」
父王の黄金沈香が拝殿を重く満たすなか、 アルディスの白檀王香は異なる静けさを保っています。 左に知星クレヴァン、右に武星イリオスを置き、 自らは次代の王権を担う継星として中央に立ちます。
継星と、その両翼
三人は主従であるだけでなく、
互いの判断と力を信じて背中を預ける関係です。
この場面では、言葉より先に、
継星を知と武が挟む揺るがない配置が関係を語ります。
王太子軍・知星の記録
クレヴァン
物語開始時点|大序章「三夜の告知」
アルディスの左に控え、知略と理性を担う知星。 鉄縁の片眼鏡越しに高位拝殿と五十人の候補を静かに見渡します。 右に立つ武星イリオスとは異なる冷静さで、継星の判断を支える人物です。
継星の左翼
言葉を発さずとも、アルディスの左に立つ位置が、
三人の中で彼が担う役目を示します。
盤面を読み、感情に流されぬ理性として王太子を支える、
王太子軍三職体制の「知星」です。
王太子軍・武星の記録
イリオス
物語開始時点|大序章「三夜の告知」
アルディスの右に控え、武力と本能を担う武星。 軍紅を一筋まとい、蘇芳の瞳で高位拝殿と候補たちを見守ります。 左に立つ知星クレヴァンとは異なるまっすぐさで、継星を守る人物です。
継星の右翼
感情を隠しきれない眼差しと、
主君を守るためには迷わず前へ出る強さ。
継星の判断を実行へ移し、その身を刃として支える、
王太子軍三職体制の「武星」です。
香塔・聖女選定局長の記録
ヴァルド
物語開始時点|大序章「三夜の告知」
カシウス王の宣言に続き、聖女選定局長として、 第一夜の星禊、第二夜の星語、第三夜の星結を候補たちへ説明します。 三夜の内側には聖女選定局の者しか入れないという言葉と仕草に、 セラフィナは理由の分からない恐怖を覚えます。
三夜の内側を告げる者
儀式の手順を淡々と示す声は、
候補たちを導く説明であると同時に、
その内側と外側を分ける境界にも聞こえます。
まだ何も起きていないはずの告知の場で、
セラフィナの胸に最初の警戒を残した人物です。
この朝をつなぐもの